NAG S.E.D.公式サイト

NAGバルブ製品概要

なぜエンジンの内圧を制御するのか?

エンジンは運転を続けていくと部品のわずかなすき間を通り抜けて未燃焼ガスがエンジン内部にたまります。(この未燃焼ガスをブローバイガスと呼びます)
このたまった未燃焼ガスがエンジン内部の抵抗となり、強いエンジンブレーキとして作用してしまうことは1970年代にはレースの世界では知られており、このガスをエンジン内部から吸引することで速度アップと燃費の向上を果たしてきました。

市販車でもこのガス対策は行われています。特に近年の環境対策で有害なブローバイガスはエンジン内で再燃焼させる事が法律で定められていますが、コストの問題とメンテナンス(清掃)が必要になることから積極的な吸引は行われていません。

NAG S.E.D.ではこの問題を解決するべく、加工技術と素材の吟味により2001年に内圧制御バルブ(通称NAGバルブ)を発売しました。

図1

 

NAGバルブのしくみ

当社が開発したエンジン内の圧力を適正化するためのワンウェイバルブです。
構造は非常にシンプルで筒状のアルミボディの中に樹脂製のワンウェイバルブを設け、ブローバイガスを排出させるが外気を吸入しないようにしてエンジンを密封することで結果的に内圧を下げています。
機械的・電気的動力をなんら用いず、クランクケース内に発生するブローバイガスの脈動のみを使ってバルブを作動させるため、摩擦係数の小さな素材を吟味し、軽量でかつ耐久性、耐熱性に優れた樹脂を削り出してスライドバルブとしています。

またブローバイガス中のオイルがバルブに付着しないように微量の空気を流すことで汚れを最小限に抑え、清掃メンテナンスをほぼ不要にしました。

図3


 

ブローオフバルブ(エアボックス内圧コントロールバルブ)とは?

オートバイでは昨今、出力向上や出力特性向上のためにスーパースポーツモデルで走行風を過給に用いる「RAM圧過給」が一般的になりました。走行風をエアボックスに導入して圧力を上げ、燃焼室に押し込んでしまおうと言う発想です。(図1) この方式ではブリーザーがエアボックスとつながっている為、スロットルを閉じた時にクランクケースに空気が流れ込んでクランクケース内圧が上がってしまいます。(図2)

図版

ここに内圧コントローラーを取り付けるとエアボックスの圧力で内圧コントロールバルブが上手く作動せず、またスロットルを閉じた時にクランクケースにも空気が流れず、パイプがはずれたりエアボックスが破損する場合があります。(図3) 過剰な圧力がエアボックスに掛からないようにする為、RAM圧過給車にはエアボックスの圧力を適正化する「ブローオフバルブ」の取り付けを強く推奨しております。(図4) 取り付けには穴あけなどの加工が必要な為、取り付けにあたっては当社または特約店へご相談ください。

図版

取り付け上のご注意

内圧コントローラーを取り付ける場合はナイロンストラップ等で固定してください。
ねじ式ホースバンドで過度に締めこむとアルミ製のボディが歪み、バルブの動作不良を起こす場合があります。

 

また、現在ではエアボックスのブリーザー排出口部分が細くてボトルネック(抵抗)となり、内圧コントローラーの効果を十分に発揮できない車種が増えつつあります。
これらの車種に対し弊社では排出口の拡大加工をお奨めしております。(目安としては排出口内径10mm以上です)
ご不明な点がございましたらお問い合わせください。

 

二輪用内圧コントロールバルブ

新型NAGバルブ「Superb」について

内圧コントロールの最新テクノロジー、ストリートにおける乗りやすさと性能を両立するその秘密をご紹介。

取り付け上のご注意

内圧コントローラーを取り付ける場合はナイロンストラップ等で固定してください。
ねじ式ホースバンドで過度に締めこむとアルミ製のボディが歪み、バルブの動作不良を起こす場合があります。

 

取り付けたあとは・・・

内圧コントローラーを取り付けるとハンドリングも変化します。ここではエンジンのレスポンスが車体に与える影響をご説明いたします。